中学国語のテスト問題と答えは黒板の板書の中にある!どんな問題が出されるかを見抜くポイントを教員歴35年が解説

中学国語どんな問題が出るか見抜くポイント 子育て one point
中学生の親

私は、中学時代、国語のテスト勉強って何をしたらいいかわからなかったです。
中学生になる私の子どももそうみたいです。

先生
先生

定期テストに限定すれば、板書を丸写しした授業ノートがあれば大丈夫です!

中学生の親

なぜですか?

先生
先生

答えがはっきりしているものしか問題に出ないし、それを授業中に解説(板書)しているからです。

 

中学国語のテスト問題の特徴

大きくは4パターン

[1] 漢字(数学の図形の用語と同じで)暗記
[2] 文法(数学の計算問題と同じで)パターンを覚え反復練習
[3] 現代文の読解
[4] 古典(細かくなりますが)
 ① 歴史的仮名遣い→現代仮名遣い 
 ② 重要単語(の現代語訳)  
 ③ 主語はだれか*主語や助詞などの『省略』
 ④ [係り結び]など古文の文法
 ⑤ 文学史
 ⑥ 漢文漢詩の読み方の決まり 

テストの点数の良い悪いは、
その教科の能力、適性があるかないかというより、
どんな問題がテストに出るか、
わかっているかいないかの違いが大きく影響します。
国語はそれがはっきりしています。

国語テスト問題の4つのパターン

漢字は暗記が必要です!

国語テスト4パターンの勉強法

[1] について
絶対に出題されるとわかっている「テスト範囲の漢字」は確実に覚える。
特効薬的な漢字の暗記の仕方は残念ですがありません。
地道にコツコツやるしかないです。
[2] について
文法問題は問題集を繰り返し解く(答えを暗記するまで)
教科書準拠の問題集が便利です。
[3] [4] について 
見出し「どんな問題が出されるかを見抜くポイント・・・・」で詳しく解説します。
国語が苦手な生徒ほど [3] [4] のテスト問題はどんなものが出るかわからないといいます。
国語の点数の高い生徒は、
この [3] [4] からどんな問題が出るかわかっているから点数が高いです。

 

漢字はコツコツ覚える

テスト前に一気に覚えるのは大変、毎日ちょっとずつ覚えましょう

【参考】 特に文法問題対策
中学校では問題集選びが大事

教科書を学校でもらいますね。
出版社を確認します。
4月中に本屋に行って『教科書準拠』と表示された問題集を購入します。
パラパラと見て「これやりやすそう」と思う問題集を選びます。
↑これ大事!
学校からもらったテキスト(問題)を繰り返し勉強して、
最後にこの自分が買った問題集で確認したらいいです。

**標準と教科書準拠の違い**

問題集は「標準」「教科書準拠」と2種類あります。
「標準」は入試対策、「教科書準拠」は定期テスト対策と考えたらいいです。

国語の文法は教科書準拠版はあまりないので、
パラパラと見て学校で渡されたテキストにある問題とよく似たものが載っている問題集を買うといいです。

ネットで教科書の内容との対応ページが調べることができるようになっている問題集[例]【すらすら基本文法】(浜島書店)もあります。

「国文法」の問題集には [教科書との内容対応表] が入っていているものが多く、
勉強しやすいように目次の最後あたりに貼り付けるようになっているものもあります。

下の写真は できた!中学国語文法 くもん出版【楽天市場】  のものです。

問題集には「教科書との対応表」がついているものが多い

自分にあった問題集はいい成績につながります。

本屋に行って問題集を探す、こののひと手間は実はすごく大事です。
なんてったって、
テストに出る問題を集めているから、
「問題集」って言うんですから。

[4] の古典(古文)について補足 
古典(古文)は現代文が不得意でもいい点数を取る生徒がいます。
なんでかな?と
その子をよく見ていたら、
百人一首をほぼ暗記していました。
家族で百人一首のかるた取りを良くするということでした。

この記事の最後「終わりに」で、
百人一首のかるた取りが
気軽に楽しめる方法を紹介します。  

国語教師の定期テスト問題の作り方はパターンがある

答えがはっきりしているものしかテスト問題には出せない ので、
授業では、テスト問題として出せる問題と答え板書し解説している

私の専門は数学ですが、
妻が国語の教師でした。
妻から聞き取ったことを今回記事にしました。

答えがはっきりしているものしかテスト問題に出せないは、
高校でも同じことが言えます。

国語テキスト

出題ポイントは板書(授業ノート)に全てあります

黒板に板書したことから問題(と答え)を作っている

授業中に解説したことをテスト問題にする

解説→大事なことだから→板書している

読んだ感想その時の気分など、人によって受け取り方が違うようなことは問題にできない 

国語の教師といえども
作者のいいたいことが全部わかっているわけではないので、

「テスト問題に出せるもの」
(答えがはっきりしているもの)

それを授業中に解説なり板書しています。

ここがテストに出ますよと板書されている

その証人ということではないですが、
国語が得意な子は必ず次のように言います。

授業を聞いていたら、
テストに出るところとその答えがわかる。

だって、
先生がしゃべ
ったり、
黒板に書いてるもん。

先生によって、
出題には癖があります。
 
1学期の中間テストまでの授業は、
どういう板書が
どういう形でテストにでるか
分析するため
しっかりノートをとっておく
大事な期間です。

で、1学期中間テストが終わったら、
テスト問題とノートを比べ分析します。

以降は分析をもとにノートの取り方を工夫します。

複数の国語教師が交代でテスト問題を作るときは、
基本は同じなのですが、
その先生により黒板での書き方が異なることがありますから、
クセを見抜きましょう。

その心づもりで、
4月からの授業を受けます。

でも、今からでもいいですから、
ノートの取り方をこの記事をもとに研究工夫しましょう。

どんな問題が出されるかを見抜くポイントを3つの板書例で解説

板書と出題されるテスト問題の関係を3つの板書で紹介

論説文「『思考の整理学』外山滋比古」
小説文「走れメロス」
古典「平家物語 冒頭部分」
先生
先生

具体例をあげて説明しますが、
その前に、
国語独特の問題文(表現)や答え方があります。

【a】テストの本文を読まずとも答えが出る問題
【b】テストに書かれている本文をもとに答える問題

その説明をしておきます。

【a】テストの本文を読まずとも答えが出る問題

「本文を読んで、以下の問いに答えなさい」が一般の形式ですが、
なかには本文を読まずとも答えが出るものがあります。

例:「走れメロス」の作者は誰でしょう。
 答え:太宰治

例:「やがて冬至がきた。」とあるけれど「昨年の冬至」はいつでしたか?
 答え:12月22日 
(21日になる年もあります)

例:「僕の家には大きなのっぽの古時計があった。それは懐かしい思い出とともにあった。」の「それ」とは何をさしますか? 
 答え:大きなのっぽの古時計

***小説なら登場人物の思いなどを聞きます。***

例:お金を見ず知らずに人にもらった主人公の気持ちを書きなさい。
 答え:お金をもらって、不足分がおぎなえてほっとしたと同時にほどこしを受けたようで恥ずかしい気持ち
※それらしい答えを書けば、〇がもらえます。

【b】テストに書かれている本文をもとに答える問題

(以下は本文がないと答えられませんが、)

国語独特の答え方の約束を守ること
※答え方の約束がある問題です※

「なぜですか?理由をかけ」とあったら、
 「~だから」と最後に書き加えます

例:主人公が泣いているのはなぜですか?  
 答え:飼っていた猫が死んだから

一字一句本文と違わないように書くことが必要な問題

例: 主人公は誰にむかってこの言葉を言ったのでしょう?
例: 美恵子が抱いているのは何の赤ちゃんですか?
例:「ここ」とはどこのことですか?
例: この言葉を言っているのは誰ですか?

本文を正確に写す
引用されている本文から正確に写す


( 記述の問題 ) 部分点をねらう答え方

「何文字以内で答えなさい」というときの答えは
8割以上の文字数にすること。

「キーワードになっている単語やフレーズを答えに入れる」こと
※フレーズ・・・短い文章

例: 作者がいいたいことを50字以内で答えなさい。
正解が
主人公がお腹がすいているときにおにぎりをもらったのがうれしくて、こころからお礼を言った。
だとしたら、
40字以上書き、
キーワードは
 おにぎりを食べておいしかった、
 主人公はお礼に「ありがとう」と言った
です。
「おにぎり」「お礼」
という言葉が入っていたら部分点
がはいります。

国語の得意な人のノートで研究

国語テストの点数のいい子のノートを見せてもらうのはよい方法です。

その子はテストに出るところを上手くノートにまとめているはずです。
また、ワークシート等も分かりやすく整理しているはずです。

 

テストに出る問題と答えはここ!①論説文の板書

論説文授業の板書(サンプル)
*〔ポイントになるところ以外は省略しています]*

「思考の整理学」の板書例

テスト問題の下のノートの写真の左側のワークシートも参考にしましょう。

1、「逍遥」「沈思黙考」の読みと意味を書け。
 答え:しょうよう、[気ままにあちこち歩き回ること]
    ちんしもっこう[黙ってじっくりと深く物事を考えこむこと]

2.「しさく」「ふくろこうじ」を漢字に直せ。(本文ではひらがなにしておく)
 答え:思索、袋小路

3、作者はギリシャの哲学者の話で対話と沈思黙考のどちらをよしとしているか?
 答え:対話

4、その理由はなぜか
 答え:沈思黙考はしばしば小さな袋小路の中に入り込んでしまって出られないことになりかねないから(理由をきかれたら「~から」でしめくくる。)

5、「声は思いのほか賢明なのであろう。」とあるがどういう点が賢明なのか本文から30字以内で書け。
 答え:声は、目だけで見つけることのできない文章の穴を発見する。

この授業の板書ノートがこちら、ワークシートも貼ってあります

論説文のノートサンプル

ノートは板書の丸写しになっています。
改めて、下に書いておきます


めあて 筆者の主張を支える「根拠」を明らかにする

課 題 声を出して読むことの必要性の根拠を明らかにする

    生徒の意見や考え(代表的なもの)・・・・

     ・・・・・・・


【まとめ】
<ギリシャの哲学者がしていたこと>
 逍遥、対話のうちに、思索を深めた
<沈思黙考のわな>
 しばしば小さな袋小路の中に入り込んでしまって、出られないことになりかねない。
<声で考える例>
 書き上げた原稿を読みなおして・・・・・こういうところを見のがしてしまう。

【振り返り】
声を出して読むと沈思黙考ではわからない問題点があるのがわかる。
言い換えれば
声は、目だけでみつけることのできない文章の穴を発見する。

——-以下のことは ワークシートで整理している——-

<難しい言葉>
〇逍遥(しょうよう)  ー 気ままにあちこち歩き回ること
〇袋小路(ふくろこうじ) ー 物事が行きづまって先に進めない状態
〇思索(しさく)  ー 論理的に筋道を立てて考えること
〇沈思黙考(ちんしもっこう)― 黙ってじっくりと深く物事を考えこむこと
〇哲学(てつがく) ― 世界や人生の究極の根本原理を客観的・理性的に追求する学問

ワークシートからも問題が出る

テスト問題に引用される本文は以下です。[論説文]

 声を出してみると、頭が違った働きをするのかもしれない。ギリシャの哲学者が、逍遥、対話のうちに、思索を深めたのも偶然ではないように思われる。沈思黙考は、しばしば、小さな袋小路の中に入り込んでしまって、出られないことになりかねない。
 声で考えるのは、現代人においても決して見すてたことではなかろう。
 書き上げた原稿を読みなおして、手を入れる。原稿は黙って書くが、読みかえしは、音読する。すくなくとも、声を出すつもりで読むーーこれを建前にしている人が意外に多い。そして、もし、読みつかえるところがあれば、かならず問題がひそんでいる。再考してみなくてはならない。沈黙の読み返しでは、たいていこういうところを見のがしてしまう。
 声は、目だけで見つけることのできない文章の穴を発見する。声は思いのほか、賢明なのであろう。

ちくま文庫『思考の整理学』外山滋比古 「しゃべる」より

黒板の板書だけでなく、
口頭でも説明をされているでしょうから、
必要と思われたら、その部分もノートに書き込んでおきます。
また、ワークシートの内容も注意しておきます。

先生のしゃべったこともポイント

 

テストに出る問題と答えはここ!②小説文の板書

小説文の板書(サンプル)
*〔ポイントになるところ以外は省略しています]*

「走れメロス」の板書例

テスト問題の下のノートの写真の左側のワークシートも参考にしましょう。

***テスト問題***

1、次の漢字の読みがなを書け。
「激怒」「邪知暴虐」「邪悪」「敏感」「律儀」
 答え:げきど、じゃちぼうぎゃく、じゃあく びんかん、りちぎ

2、「竹馬の友」の読みと意味を書け。
 答え:読み=ちくばのとも
    意味=幼いころからの親しい友人

3、メロスはどんな性格か二つ書け。
 答え:・邪悪に対しては人一倍に敏感
    ・のんき

4、メロスの竹馬の友の名前を書け。
 答え: セリヌンティウス    

5、メロスは町の様子を怪しく思っているがなぜか?二つ書け。
 答え:・ひっそりしているから     
    ・町全体が、やけに寂しいから

この授業の板書ノートがこちら、ワークシートも貼ってあります
小説文のノートサンプル


めあて ・・・・・・
課 題 ・・・・・

 生徒の意見
 ・・・・
 ・・・・

<あらすじ>
主人公ーメロス

〇激怒している。—理由はあとからわかる。
〇かの邪知暴虐お王を除かねばならないと決意した。

メロスの性格
〇邪悪に対しては人一倍に敏感
〇のんき

竹馬の友ーセリヌンティウス
妹が一人いる。結婚式をまじかにひかえている

メロスはシラクスの町にやってきた。
町の様子を怪しく思う。
〇ひっそりしている。
〇町全体が、やけに寂しい。

※町が寂しい理由を聞くが若い衆も老爺も答えなかった。

——ワークシートでポイントとなるのは以下のこと——

<難しい言葉>
「激怒」「邪知暴虐」「邪悪」「敏感」「律儀」・・・「竹馬の友」・・・についての読み方や意味

————————————————

ここがテストに出るのか

定期テストに記載(引用)されている本文は、以下の部分とします。

メロスは激怒した。必ず、かの邪知暴虐の王を除かなければならぬと決意した。メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、羊と遊んで暮らしてきた。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。今日未明、メロスは村を出発し、野を越え山越え、十里離れたこのシラクスの町にやってきた。メロスには父も、母もない。女房もない。十六の、内気な妹と二人暮らしだ。この妹は、村のある律儀な一牧人を、近々花婿として迎えることになっていた。結婚式も間近なのである。メロスは、それゆえ、花嫁の衣装やら祝宴のごちそうやらを買いに、はるばる町にやってきたのだ。まず、その品品を買い集め、それから都の大路をぶらぶら歩いた。メロスには竹馬の友があった。セリヌンティウスである。今はこのシラクスの町で、石工をしている。その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。久しく会わなかったのだから、訪ねていくのが楽しみである。
歩いているうちにメロスは、町の様子を怪しく思った。ひっそりしている。もうすでに日も落ちて、町の暗いのはあたりまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりではなく、町全体が、やけにさびしい。のんきなメロスも、だんだん不安になってきた。
道で会った若い衆をつかまえて、何かあったのか、二年前にこの町に来た時は、夜でも皆が歌を歌って、町はにぎやかであったはずだが、と質問した。若い衆は、首を振って答えなかった。しばらく歩いて老爺に会い、今度はもっと語勢を強くして質問した。老爺は答えなかった。
メロスは両手で老爺の体を揺すぶって質問を重ねた。

『走れメロス』 太宰治 冒頭部分

テストに出せない問題もある

【メロスが激怒した理由を述べよ。】
という問題は出せません、なぜなら、、、
引用した本文の中には書いてないから問題にできない。

別の時間の授業ノートには書かれているだろうけれど、テストの引用文には書かれていない時は問題として出せない「ひとつのポイントですよね」

テストに出る問題と答えはここ!③古典の板書

古典(古文)の板書(サンプル)
*〔ポイントになるところ以外は省略しています]* 

平家物語冒頭部分授業板書例

問題の下のノートの写真の左側のプリントも参考にしましょう。

 ***問題***

1、この作品の題名と成立した時代を答えなさい。
 答え:題名 平家物語  成立 鎌倉時代

2、次の言葉の意味を書きなさい。
 ア、「諸行無常」
 イ、「盛者必衰」

 アの答え: この世のすべては絶えず変化していくものだ
 イの答え: どんなに勢い盛んな者も必ず衰える

3、「猛き者も遂にはほろびぬ、ひとへ に風の前の塵におなじ。」
   を現代語に訳せ

 答え:勢いが盛んな者も結局は滅亡してしまう。
    まさに風の前の塵と同じである。 

4、「あらはす」「ひとへ」を現代かなづかいになおせ
 答え: 「あらはす」→あらわす
     「ひとへ」→ひとえ

5、「風の前の塵におなじ」の主語を答えよ
 答え: 猛き者は

この授業の板書ノートがこちら、授業補助プリントも貼ってあります

古典のノートとワークシ-ト

ノートの内容を書いておきます。

〇歴史的仮名遣いをみつけ現代仮名遣いにしよう
「あらはす」→「・・・・」
「ひとへ」→「・・・」

<<音読をして感じたこと>>
生徒の感想
・・・・
・・・・
<ほぼ七五調のリズム>  
七音・五音は日本語の伝統的なリズム 

〇意味を理解しよう
「諸行無常」→「・・・・・・・・・」
 
「盛者必衰」→「・・・・・・・・・」

〇現代文に直そう
 猛き者も遂にはほろびぬ、ひとへ に風の前の塵におなじ。 
  「・・・・・・・・・・・・・・」


〇「風の前の塵におなじ」の主語は 
 主語・・・『猛き者は』

 ※作者は不明

——補助プリント(ワークシート)に記載されている内容——

**一部分は ( )空欄になっていて、書き込むこともあり** 
【現代語訳】
平家物語
祇園精舎の鐘の音は、「諸行無常」、つまりこの世のすべては絶えず変化していくものだという響きが含まれている。
沙羅双樹の花の色は、どんなに勢い盛んな者も必ず衰えるという道理を示している。世に栄えて得意になっている者がいても、その栄華は長く続くものではなく、まるで覚めやすい春の夜の夢のようだ。勢いが盛んな者も結局は滅亡してしまう。まさに風の前の塵と同じである。

成立した時代…鎌倉時代
ジャンル…軍記物語

※補足(解説)※

〇「祇園精舎」というのは、仏教の開祖・釈尊(しゃくそん)がこの世にいたとき、現在のインドにあったコーサラ国の首都・舎衛城(しゃえいじょう)の郊外にあった仏教の精舎、つまり寺院のこと。

〇「沙羅双樹」とは仏教において重要な三大聖木のひとつである「沙羅双樹」とは、淡い黄色の花を咲かせる木のこと

——–以下は 引用した本文です—————

祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。

平家物語 冒頭部分

 

※注意点※

【この作者を答えなさい、音読時の特徴は?】という問題は出せません。
(この作品の作者はわからないし、明確に七五調とはいいきれないため。)

・黒板、ワークシートに
<対句>
祇園精舎の 鐘の声 諸行無常の 響きあり
↑↓
沙羅双樹の 花の色 盛者必衰の 理をあらはす
と書かれていたら、対句に関して問題が出されるかも知れません。

係り結び(扇の的の部分の授業)
[例] 扇も射よげに(ぞ)なつたり(ける)
と黒板に書かれていれば、必ず問題に出ます。

いろは歌

【古文の板書と問題に関しては、次のように整理できます。】

板書とテスト問題を①~⑤で整理してみましょう

歴史的仮名遣い→現代仮名遣い 
重要単語(の現代語訳)  
③ 主語や助詞などの『省略*主語はだれか
古文の注意すべき文法[*係り結び]など
文学史
(⑥ 漢文漢詩の読み方) 

どれも入試とつながるものですが、
暗記をすべき項目内容が多くあります。

ただ、定期テストに出るのはワークシートと板書に書かれている『答えがはっきりしている』部分という点は現代文と同じです。

 

小野小町の歌

終わりに

国語力アップ、家庭で工夫できることは2つです。

① 読解力アップには語彙力が必要

語彙力をつける、伸ばすには、
読書に勝るものは無いです。
時間を見つけ読みたい本からでいいので、
本を読みましょう。

② 古文の学力アップに効果的な五色百人一首

「五色百人一首」は、100枚の札を、あお・ピンク・きいろ・みどり・オレンジの5色を使ってグループ分けした百人一首です。

詳しくは【初心者向け】「五色百人一首」とは?ルール・活用法も解説《一覧あり》を参照してください。

五色百人一首のメリット

百人一首取札

このルールですると

① 百人一首を多く暗記している人が、僅差でほぼ勝ちます。
② 負けた人も少なくとも5,6枚は取ることができます。
③ 枚数的に負けたとわかっていても最後まで集中して、カルタ取りができます。
④ 慣れたら、1ゲームが5分かかりません。
⑤ ゲームをしながら百人一首を覚えることができます。また、20首だと覚えようという気にもなりやすいです。

4人家族だったら、ネットでランダムに歌を詠みあげさせ、1対1の対戦を2組でするか、4人一組でゲームをします。
競技かるた読み上げアプリ「Karuta Chant」では、「五色百人一首」の色分類で、読み札を選択することができます!
無料でインストールできます。

 

百人一首蝉丸

普通の「百人一首」でカルタ取りをすると
反射神経がどうのこうのというより、
百人一首を暗記している人はドンドンとり、
とった札の差がつきすぎて
取れない人にとっては面白くないゲームとなります。
また、負けた人にしてみれば、 
百首もあると暗記をする気もおきないですね。

そこで五色百人一首です。

最初は変な感じでしょうが、すぐに夢中になります。
あお→ピンク→きいろ→みどり→オレンジ…と、難易度が高くなるようです。

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参考までに【ルール】を書いておきます

基本は、1対1の対戦とする(多くても4人まででするのが面白い)
・5色(あお・ピンク・きいろ・みどり・オレンジ)のうち、任意の1色を使う
・20枚をシャッフルし、10枚ずつの束にわけ、じゃんけんをして勝った選手が好きな束をとる 
(1対1対戦の場合)
・自分の手持ち札10枚は、横5枚・縦2段に並べる 
(1対1対戦の場合)
・自分の札は自分の方に向け、お互いに札の頭をくっつける(横はあけてOK)
・暗記時間は1分 
(そのうち、なくす)
・読み手は上の句と下の句を1回ずつ読む
・札を取るときには「はい」と声を出す
・同時に札に触れた場合は、じゃんけんで決める
・手が上下に重なった場合は、下に手がある方の取りとなる
・読み手が札を読んでいる以外の時間に、取り札の裏面(上の句が書いてある面)を見てもOK
・17枚を読んだ時点で試合終了
・取った枚数が多い方が勝ち

(注)読み手が札を読んでいる以外の時間に、取り札の裏面(上の句が書いてある面)を見てもOK ↑ ここがミソです
※五色百人一首は取札の裏面に上の句が印刷してあります。